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計装設計シリーズ-超音波レベル計の測定原理と設計における注意点-

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超音波を出すコウモリのイラスト

はじめに

前章では、液面計の概要について書きました。この記事から、液面計の概要がわかったと思います。本記事では、液面計のうち超音波レベル計の測定原理や設計における注意点について説明します。

この記事を読むことで、以下のことがわかります。

・超音波レベル計の詳細な測定原理

・超音波レベル計の設計における注意点

作者の紹介

・国立大学の工学部、国立大学院の工学部を卒業し、プラントエンジニアリング会社に就職して7年がたちます

・7年間計装設計業務に携わっています

・Twitter(@myu40073086)もやっていますので、フォローお願いします

超音波レベル計の測定原理

超音波レベル計は、超音波の伝搬現象を利用し、その伝搬時間の測定や減衰の検出をもとに液位を測定する計器。空中超音波式と潜水超音波式があるが、ここでは、空中超音波式について記載する。

メリット

以下のメリットがある。

・測定対象に非接触であるため、付着性や腐食性等により接触式で計測が困難であるものに有効

・粉体計測にも利用可能

・ノズルフランジに直接設置するのみで、他の部品がないことから比較的安価

測定原理

空中超音波式の液面計の計測原理について説明する。

タンクやサイロの上部に設置した超音波送受信機から超音波パルスを発信し、超音波パルスが測定対象面から反射して戻ってくるまでの時間を測定することにより、伝搬速度からレベルを測定する。以下の関係式であらわされる。

 

v = h t / 2

 

t:超音波パルスが発信されてから受信されるまでの伝搬時間

v:空気中の伝搬速度(音速)

j:送受信機から測定対象物面までの距離

 

なお、空気中ではvは空気中の温度により変化するため、温度補正を行う必要があり、超音波送受信器内に温度補正用の温度センサを内蔵しているものもある。

 

超音波レベル計の設計における注意点

選定方法

まず、タンクやベッセルの形状、寸法や使用用途を確認する。次に、取付口・位置、使用温度・圧力や流体性状を確認する。

注意点

・空気中の伝搬速度は温度で変わるため、大きな温度変化があるような場合には不向きである。

・超音波を発する付近では、不感帯があり、それを加味した測定レンジを考慮する必要がある。

・計測エリア内にアングルや側壁などの障害物があると、その部分で反射してしまい、計測誤差の要因となる。取付口は、基本的には、タンクが空のときには、タンク底部を検出できるような設置とするべきだ。

・取付時にレベル計がノズル内部に入るが、超音波放射面がノズルの先端から突き出ていること、ノズル内に異物がないことが必要。

・安息角が発生するようなプロセスでは、超音波の発射角度を調整することができるものを使用する。

・粉体の計測においては、液体の場合より、超音波の反射率や減衰率が異なる場合があり、注意が必要。

 

まとめ

まとめますと、超音波液面計の選定方法は以下のようになります。

・測定原理は、超音波の反射波の伝搬時間を液面に計算変換するもの

・メリットは、非接触・粉体OK・比較的安価

・注意点は、反射波を遮るものがないように設置、粉体の場合は液体とは異なるので更なる考慮必要

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