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計装設計シリーズ-流量計の種類と選定方法-

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流量計, 水道メーター, カウンター, スケール

はじめに

前章では、計装エンジニアの計測機器設計の概要について書きました。この記事から、計測機器の種類や、実際の作業内容について分かったと思います。

本記事では、計測機器のうち流量計の概要について説明します。

 

この記事を読むことで、以下のことがわかります。

・流体の性質把握

・各流量計の測定原理

・流量計の選定方法

作者の紹介

・国立大学の工学部、国立大学院の工学部を卒業し、プラントエンジニアリング会社に就職して7年がたちます

・7年間計装設計業務に携わっています

・Twitter(@myu40073086)もやっていますので、フォローお願いします

流体性質の把握

まず、流体性質の把握をすることが重要です。なぜかというと、流量計の各種で計測できる流体の得意不得意があるから。以下の事柄を明らかにしましょう。

・気体、液体、個体、蒸気、二層流のどれか

・流体名

・流体の各種パラメータ(流量、温度、圧力、許容圧損、測定単位、流量レンジ、要求精度、毒性。。。)☚この辺は後程の測定原理のところで詳細に書きます。

その他にも配管径や外部電源を供給できるかも調べておきましょう。

流量計の測定原理

さっそく、測定原理、と行く前に、測定目的を明らかにしましょう。なぜか?時には高精度を要求されることがあるため。このようなときは、ある程度使用できる流量計が限定されてきます。

測定目的

考えられる測定目的を上げてみます。

・通常の監視や制御

・ある一定の測定精度を要する(例えば取引流量計やプロセス中の心臓部となるような制御)

・体積流量を知りたいか質量流量を知りたいか

測定原理

ここでは、ざっくりとした測定原理を説明します。個別の流量計については、別記事でかきます。まず、市場にある多くの流量計は体積流量を測定します。そこから必要であれば、密度を乗じて質量流量に計算します。一方、質量流量を直接計測できるものもあります。これらは、前者に比べ、当然、質量を直接求めるという意味で精度が高くなります。伴い、価格も高くなる傾向です。

・差圧式:流体に圧損を与え、その値を用いてベルヌーイの定理から体積流量を計算する。最も多く用いられる。

・面積式:テーパ管の中に、フロートを浮かべ流体が流れているか、現場で見て把握することができる。テーパの位置の断面積と、通過する流量との関係から体積流量を計算する。

・渦式:シェダーバーという三角柱を流体内に置き、バー下流に生じるカルマン渦の周波数を計測。これが流速と比例するので、断面積と乗じ体積流量を計測する

・電磁式:流体が導電性であれば、磁界を与えることで、ファラデーの法則から起電力を生じる。その起電力と流速の関係から、断面積を乗じ体積流量を計算する

・超音波式:いくつか計測原理があるが、上下流に超音波の送受信機を設置し、それぞれが超音波を発し、流体の流れのために、受信時間の差が生じる。これから流速を求め、体積流量を計算する。

・タービン式:流路に羽根車を設け、その回転数から体積流量を測定する。

・コリオリ式:コリオリ力を計測して質量流量を計測します。流体を2本のフローチューブに通過させ、人工的に振動を加える。流体が流れると慣性により、この振動にねじれ(コリオリ力)が加わる。これによるチューブ振動の変化を検知することで、質量流量を直接測定できる。質量流量測定ではよく使用される。

・熱式:流体の温度と基準温度の差から、質量流量を測定する。

 

流量計の選定

各流量計の比較

以上の流量計のまとめ表は、以下の通りとなります。この表により、先に調査した流体性質を考えて、流量計タイプを選定しましょう。

配管との取合

配管との取り合いには気を付けてください。まずは、配管とフランジで取り合うのか、溶接なのか。フランジならボルトナットガスケットは誰が買うのか。次に差圧式であれば、圧力取り出し口のニップルや取り出し元弁はだれが買うのか、などです。

計装工事

計装工事でどれくらいのボリュームがあるか知っておくべきです。例えば、渦流量計なら、計装工事はケーブル引きだけです。しかし、差圧式をもちいれば導圧管施工費やその人件費などもあります。つまり、流量計自身の値段は高くても、施工費が安いので、渦流量計のほうがトータルで安くなる、ということもあり得ます。

 

まとめ

まとめますと、流量計の選定方法は以下のようになります。

・流体性質を把握する

・測定目的を明らかにし、測定原理の得手不得手を考慮して選定する

・取合や計装工事についても考慮する

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