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プラントエンジニアという仕事-業界と将来性-

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プラントエンジニアという仕事-業界と将来性-

この記事では、プラントエンジニアという仕事について、業界と将来性の観点から、記述します。この記事を見ると

プラントエンジニアの

  1. 仕事内容がわかります
  2. 業界の立ち位置がわかります
  3. 将来性がわかります

筆者はこんな人

  1. 国立大学の工学部、国立大学院の工学部を卒業し、プラントエンジニアリング会社に就職してやく7年たちます。
  2. その中には、中東への長期出張(半年間)やアジア・欧米への短期出張が幾度となくありました。
  3. 結果として、プラントエンジニアは悪くない仕事だと思っています。

プラントエンジニアの仕事内容

プラントとはなんでしょうか?大型の生産設備、鉄や石油といったエネルギー関連の設備、発電設備などのことです。プラントエンジニアとはこうした、プラントを設計する人たちのことで、日本語でいうといわゆる技術者です。

 

その仕事内容ですが、多岐にわたります。

  • 土木・建築設計
  • 配管設計
  • プロセス設計
  • 電気・計装設計
  • 防消火関連の設計
  • 機器設計

といったものがあります。これに加えて工事やプロジェクト(全体の進捗管理)を行うものがおり、幅広くいうとこれらも技術者ということになります。しかし、いわゆる工学部出身のひとは、まず上のどれかを入り口とすることが多いと思います。

 

仕事内容ですが、ある程度言葉からイメージできると思いますが、順序でいうとプロセス・土建->配管・機器・防消火->電気・計装という大きな流れがあります。左に行くほど上流設計となります。

 

プロセスにて、プラント全体の流れを考えます。例えば、火力発電所でいうと、お水をわかして蒸気を作り、それを使ってタービンを回して発電する、というようなものです。実際には、水頭計算や温度圧力といった細かいパラメータを考慮し、物理的に矛盾のない流れをつくることになります。成果物としては、流れ図や各設計のもととなるプロセスデータです。

一方、土木・建築は、その名の通り、与えられた、敷地において、十分な基礎を作り、その上に重量物である建築物や機器をおいても問題のない土台を作る設計となります。成果物としては、杭基礎図や建築図となります。

次に、プロセスデータをもとに、配管・機器設計を行います。水頭計算をもとに、配管形状を考えます。その際、流体に応じた材質の選定も必要となります。配管形状はプラントを見る人の一番印象に残るものであり、その美観も重要となります。成果物としては、配管図や配管材料仕様などを定めたものです。

機器設計では、静機器や回転機、場合によってはコンベヤのような産業機械を設計することもあります。成果物はドラムやコンデンサの図面です。

防消火は、散水設備やガス検知器など、防消火のための設計を行います。

最後に電気・計装です。電気はプラント全体の電気の配分や電灯・通信装置などを計画します。計装は、プラントの計測機器や制御システムを設計します。成果物はそれぞれ単線結線図やシステム構成図などです。

 

以上がプラントエンジニアの仕事内容です。

プラントエンジニアという業界

プラントエンジニアは業界でいうと建設業界やサービス業界となります。なぜ、サービス業というと、建設を行うとしても、必ずしも自らもしくはグループ会社で行うわけではないからです。多くの場合は、建設専門の会社に外注することになります。しかし、エンジニアがなにもしないというわけではなく、設計図を書きます。そして、多くの場合建設現場にはいり、指揮をします。この意味で、自らはモノを作り出すわけではありませんが、その能力を生かしてサービスを提供する意味で、サービス業というわけです。

職種としては、技術職が割合としては多くを占めます。もちろん他にも、営業や財務・経理などのバックオフィス系など通常の会社でよくある職種もあります。

業界の立ち位置でいうと、建設業ではありますが、いわゆる建設大手のゼネコン(大林組や大成建設等)とは異なるものと理解しており、プラントエンジニアリング業界という確固たる業界が存在します。なぜなら、プラントは通常のオフィスビルとは異なり、製造設備やそれらをつなぐ独自のネットワークが構成されるため、専門のスキルが必要とされるためです。もし、プラントエンジニアになりたいのであれば、建設業という大枠の中でも、さらに絞っていく必要があります。

次に、専業プラントエンジニアリング会社か否かも重要です。つまり、プラントエンジニアリングだけを行っている会社か、否かということです。先ほどの、大手ゼネコンもプラントエンジニアリングの部署は持ち合わせています。大手重工も同様です。ただし、プラントエンジニアリグは生業の一つにすぎず、その他にもたくさんのビジネスを行っています。ちなみに専業の会社の有名どころは3社あり、日揮、千代田化工建設そして東洋エンジニアリングとなります。

また、発注側か受注側か、ということもあります。これまでは、受注側の説明でしたが、実際にプラントを保有している会社の社員として、プラントエンジニアになる道もあります。例えば、JXやコスモ石油、新日鉄やJFE、xx電力などです。これらの会社で、全国全世界にあるプラントを回っていくこともひとつのキャリアパスといえるでしょう。

もし、就職活動が近い、もしくは行っている方でプラントエンジ業界のみを狙っているのであれば、専業を中心に受けることをお勧めします。一方、広く建設業で進めたいのであれば、専業ではない会社を狙うほうが、間淵を広くとれます。

番外編として、プラントエンジニアはコンサルタント業種に近いと感じています。設計専門のコンサルタント、という感じでしょうか。その心は、設計というのは、ある程度の決まり(規格等)はありますが、その中で自由度があり、これという正解はありません。その際、客先の意向の他に、自分たちの方針(効率的にそして安く)を貫くことが、利益を上げるためには重要です。その時に、客先を説得するのですが、技術的な理由を並べつつ、最終的には「説得」することが多いです。その思考プロセスはコンサルタントが行うそれと似ている気がします。実際に、思考のまとめ方の社内研修などでは、コンサル業種が行うような研修も多く、似ている業種と考えています。

 

プラントエンジニアの将来性

プラントエンジニア業界は、将来的にも存続していくことでしょう。これは間違いありません。なぜなら、プラントがなくなることは考えられず、また、これがすべてAI化されることも、もう何十年百年以上は先と考えています。プラントの運転は複雑なものであり、ある程度人間系が関わらなくてはいけないでしょう。発電所などでは、ある程度の自動化が進んでいるようですが、石油系のプラントはまだまだ、時間がかかるでしょう。

ということで、当然プラントエンジニアの価値もまだまだ捨てたものではない。しかし、数十年前とは異なり、プラントエンジの理論体系もかなり確立されてきており、飽和している部分も一方ではあります。こうした背景や人材の流動化も相まって、客先のプラントエンジニアリング部隊のレベルも上がっており、プラントエンジニアの置かれる立場、求められる技術的レベルが上がっていることは間違いありません。

このような、厳しい状況で工学を生かしていきたい、という意思のある方にはお勧めです。

 

今日はここまで。前回の記事はこちら

 

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